今日は、済州4.3事件(1948年4月に済州島で韓国政府が3万人以上を大量虐殺した事件)の57周年であるが、この事件は詳細が未だ不明な部分もあり、調査後、改めて取り上げたいと思う。

さて、そんな中、一つのニュースが飛び込んできた。

外交部、全職員対象に「日本侵略史」講演会

外交通商部は4日午後4時、ソウル世宗路外交部庁舎で全職員を対象に「日本の侵略史」に関する講演会を開催する。

ソウル大学国史学科の
李泰鎮 (イ・テジン)教授を招いて行なわれる講演のテーマは「明治日本の韓国侵略史」で、清日および露日戦争が集中的に取り上げられる予定だ。

外交部当局者は「最近、独島(トクド)及び日本の歴史教科書検定問題などで韓日間の歴史論争が激しさを増しているのを受け、職員の徹底した歴史認識がいつにも増して重要だという趣旨でこの行事を準備した」と説明している。



(李泰鎮先生)


ここで講演を行う事になっている李泰鎮教授(李泰鎭・Lee-tae-jin)とは、「日韓併合不法論」をイギリス学者に論破され、「内在的発展論」をハーバード大学・韓国学研究所長カーター・J・エッカート教授及び韓国経済史学界により論破され、東大で行われた講演では質疑で「むしろ韓国の民族主義ではないのか」と言われて、「微妙な問題」として言葉を濁さざるを得ず、「明成皇后が殺害された場所は庭先だった」という新発見を、名も無き日本人集団に完膚無きまでに叩きのめされたという前歴を持つ教授である。

大丈夫か?韓国外交通商部。
必敗だぞ?



さて、月も越え、リニューアルも果たした所で、一度上記「新発見」に関する、『バファリン作戦』と呼ばれるプロジェクトについての当ブログ内のエントリーについて、一度纏めておきたい。

発端は、前述「明成皇后が殺害された場所は庭先だった」という記事であった。

反日感情醸成の構造
この記事に不自然さを覚えた我々は、原史料に当たり、各種報道発表を集めるなど証拠を固めた上で、明白な捏造発表であるとの確信を得、2005年2月14日のバレンタインデーに李泰鎮教授に対して、公開質問状を発したのである。

【公開質問状画像】

驚愕!李泰鎮(イ・テジン)教授から返事!
日本極右とレッテルを貼られ、無視されるとばかり思っていた我々に、驚愕の李泰鎮教授からの返信が届いた。
恐らくは、米国在住のメンバーの一人から発せられた、英文メールに反応したと思われるが、経緯はともかくとして、我々は李泰鎮教授から回答する旨の言質を得たのである。

李泰鎭の回答も無いので(一)
回答期限2月28日から5日を過ぎたこの日、暇だったので質問状の解説を試みる。(笑)
このエントリーは、質問状の1~3までを解説。

李泰鎭の回答も無いので(二)
質問状の4~7までの解説。

李泰鎭の回答も無いので(三)
質問状8~11に関して。
またこの日、追い打ちをかけるように、李泰鎮教授に対して、Yale大からのメールが送付された

さよなら、李泰鎭
質問状12~14に関する解説。

ここまでの質問によって、李泰鎮教授が史料を読めていない事、先行研究を全く調査していない事、史料に書かれていない事を再三にわたって捏造している事が、白日の下に晒された。

タイミングばっちり
解説が終了した途端、新たなネタをくれるステキな李泰鎮教授。
散々論破されている「内在的発展論」を再び主張。
この記事の騒動が、後に韓国政府の言論弾圧とも呼べる法案を引き起こす。

李泰鎮と愉快な仲間達 ホワイトデーであったこの日、バレンタインデーに出した質問状の回答は届かなかった。
このエントリーでは、我々一般人ですらこれだけ突っ込める発表を賞賛し、無批判に権威に迎合する他の韓国学者を晒している。

着信アリ
ホワイトデーに回答を貰えなかった事で、逃亡者のレッテルを貼ろうとしたこの日、李泰鎮教授から回答が来た。
回答文書の付日が3月14日であった事に、少しだけ好感を覚える。(笑)
このエントリーでは、回答8の解説を行っている。
教授は、やはり史料を読めていなかった。

李泰鎮の作り方と曲学阿世の結末
タイミングばっちりにおける騒動から、言論弾圧法案が検討されるに至る。

李泰鎮氏の回答(一)
回答1は、新聞記者のせいにして逃亡。

李泰鎮氏の回答(二)
回答2~3の解説。
発表した史料に記載されていない事を書くことは、韓国では「捏造」と言わずに、「錯誤」又は「誇張」と言う事が発覚。(笑)
さらに、李泰鎮教授が日本語に詳しくないと独白。
また、先行研究の検討を全く行っていない事も発覚。
もうグズグズ。

またこの日、国立国会図書館HPの「近代デジタルライブラリー」により、インターネット経由で誰でも閲覧可能である写真帳が、李泰鎮教授によって初めて発見される。(笑)

李泰鎮氏の回答(三)
回答4及び5の解説。
李泰鎮教授が、原史料及び附属地図を確認していない疑いを提起。
【由】の意味すら知らず、さらには自分で書き写した【由】が、何処にあるのかすら分からない始末。

李泰鎮氏の回答(四)
回答6、7の解説。
史料に基づかない発表であることが、ここでも明らかにされた。
ここで、前述の重要なpointである、(1)が朱書されている事を公表。
李泰鎮教授が、原史料及び附属地図を確認していない事を確定。
学者としては、あるまじき行為である。

李泰鎮氏の回答(五)
回答9~11の解説。
さらに、他の史料すら読めていない事が判明。
李泰鎮教授の論理からいくと、本事件は大院君主体の軍事行動となる旨の指摘を行う。
「~とする余地がある」には笑わせて貰った。(笑)
また教授は、市川資料集すら目を通していなかった。

李泰鎮氏の回答(最終回)
回答の解説のラストを飾る、12~14について。
もうここまで来ると、本当に稚拙な嘘の羅列と言っても良いだろう。
今回のバファリン作戦の結論として、彼の行っている行為は、「学問」ではなく「煽動」であると断言。
おまけ(李泰鎮最大の疑惑)
教授が、我々の質問状を受ける前まで、史料を持っていなかった可能性、市川資料集に書かれている事すら反映できていない旨の言及と、日本人協力者の存在についての疑惑を挙げている。


以上が、バファリン作戦の経緯である。

この教授を講演によぶ?

正気とは思えません。

前述のハーバード大学・韓国学研究所長カーター・J・エッカート教授は著書の中で、日本統治時代に関する韓国側の従来の研究について「陳腐な通説と歪曲(わいきょく)された歴史認識によって歴史的意義が覆い隠されてきた」と批判している。


勿論政治的には、日本、特に外務省が、学問的に真面目に対応したらという前提が必要であることは、悲しむべき事であろう。

しかしながら、真に学問的意味では、再び素人にすら論破される惨状に成りかねないと思うわけである。
心からの忠告である。