李泰鎮氏の回答(一)
李泰鎮氏の回答(二)
李泰鎮氏の回答(三)
李泰鎮氏の回答(四)
李泰鎮氏の回答(五)
李泰鎮氏の回答(最終回)
今日のお話は、学術的でもなく、確定証拠も無いお話。
まぁ、余談である。
本来であれば、そういった証拠の無い話はしない。
しかし、面白すぎるこの疑惑を、NAVER総督府内だけで収めておくのも惜しい気がして、公開してみよう。
その「お話」とは、例の『機密第51号』の話である。
しかし、中身の話では無い。
物体としての史料そのものの話。
我々は、朝鮮日報の記事の写真を見た際、李泰鎮教授が『機密第51号』を持って居ないと予測していた。
それは勿論、新聞に掲載された【画像】のせいである。
新聞報道で取り扱うなら、この誤字・脱字だらけの拙劣なメモではなく、原文史料のまま掲載すれば済む話だからである。
そうでなければ、ハングルで説明文を掲載すれば良いだけなのだ。
また、「示セル」の振り仮名も気になった。
しかし、ご承知のとおり回答は、教授自らの手写とのことであった。
そして、その回答の際に、『機密第51号』の一ページ目の写しが添付されていたのである。
李泰鎮教授から送られた『機密第51号』(クリックで拡大)
polalis氏を始めとするグループが、この画像を精査して気付いた点が二個所あった。
それが、今回の疑惑をさらに強いものにしたのである。
まずは、『機密第51号』について説明したい。
従来このブログでは、便宜を図るために下記の画像によって、説明を行ってきた。
公開用『機密第51号』(クリックで拡大)
しかし、外交史料館に複写を申請すると、下記のような状態で送付される。
外交史料館から複写された『機密第51号』(それぞれクリックで拡大)
上のページの左側と下のページの右側である。
外交史料館の複写は、マイクロフィルムからの焼き付けであるため、他の複写物においても、微妙な位置の差異以外ほぼ同様となる。
さて、この前提で次の画像を見てみよう。
左側が教授の複写物、右側が我々の複写物である。
本来有るべきハズの場所に、「中田」の印影が無いのである。
前述のとおり、外交史料館の複写は、マイクロフィルムからの焼き付けである。
無いハズが無い。
他にも教授の複写物には、「号」「メ」「及」「ノ」「聞」のラインにノイズが入っている。
これもマイクロフィルムの傷とは思えない。
次の疑問点は、教授の複写物に透けて見える次ページである。
(クリックで拡大)
これにうっすらと透けて見えるのが、お分かりだろうか?
分かりやすいように、二値化してみよう。
(クリックで拡大)
何が言いたいか。
それは、外交史料館から複写された『機密第51号』をそのまま綴っているのであれば、あり得ない写り方なのである。
一ページ目の右側を複写したときに、次のページの左側がうつりこむ事は無い。
複写史料を、真ん中で切って、それを重ねて保存し、わざわざ透けて見える程薄い紙でファイリングしているとしか考えられないのである。
そのような事をする史家は、日本には居ないであろう。
原形を保つために写真複写したのに、態々原形を崩してしまうからである。
また、業者の使う焼き付け紙は、透けて見えるほど薄くは無い。
ノイズ、印影、透けて見える次のページ、その写り方、朱書された(1)が分からなかった事、そして回答5における「原文書の伝達過程において問題があった」との言。
全てが一定の方向を向いている。
先生、これFAXだろ?
質問状もらうまで、持ってなかっただろ?
我々の質問状が送られてから、回答までに一ヶ月も要したのは、日本の協力者が外交史料館に複写申請して複写してもらうまでに時間がかかり、それを慌ててFAX送信して回答に添付したのではないか、という疑惑である。
もう一つの疑惑は、回答中で李泰鎮教授が幾度も言及されている、市川編纂史料である。
先生、市川史料も読んでないよな?
市川史料の当該部分と李泰鎮メモ(クリックで拡大)
読んでれば、こんな間違いあり得ないから!
協力者にも、もっと勉強しろと言っておけよ(ゲラゲラ
李泰鎭の回答も無いので(一)
李泰鎭の回答も無いので(二)
李泰鎭の回答も無いので(三)
さよなら、李泰鎭