概略として分かっている事でも、細かく調べていくと新しい発見があったり。
特に、この頃の安定していない通信状況の中では、発着日の関係は、非常に重要だなと思います。
つうか、素直に京釜電信線、修繕しとけばねぇ・・・。
( ´H`)y-~~

< 2008年3月のエントリー >
今月は、先月と比較して英文史料や漢文史料が少なかった気がする。
多少楽だった感じ。
このまま行きたい。(笑)

日清戦争開戦まで(十六)

小村寿太郎と清国の総署大臣等との会談筆記。
日本の提議に対する回答督促です。
この時点の清国側の対応は、李鴻章の判断に従ってる形なのかな?
かなり薄味なエントリー。


日清戦争開戦まで(十七)

英・独・露・仏の各国の意向もある中で、李鴻章の動き。
ちょっと情報収集不足の感もありますがね。
一方で、日本側は清国の拒否回答に伴う出兵準備を進め、関連する外交面での動きが活発化してきます。


日清戦争開戦まで(十八)

これまでの経緯が、「半公信」によって大鳥に届けられます。
というか、簡略にまとまってるので、それだけで価値あり。(笑)
一方で、清国出兵の噂が出てきます。


日清戦争開戦まで(十九)

もう一つの「半公信」によって、特に京釜間の電信修繕について尽力しろという訓令が出ます。
一方で、清国は正式に日本の提議を拒否。
これに対して、日本もすぐさま遺憾表明と将来的な保証が無い限り撤兵できない旨を回答。
焦臭くなってきました。


日清戦争開戦まで(二十)

清国の拒否回答と増派の報告を受けて、日本側は兵力を京城へ移動。
また、京釜間の電信修繕について更に訓令が下り、朝鮮政府が回答を引き延ばすようなら、日本陸軍で工事してその旨を朝鮮政府に伝えろ、と。
一方大鳥公使は、「日清戦争開戦まで(十)」で見た朝鮮政府のマズイ発言についてすかさずツッコミ。


朝鮮国有森林未墾地及森林産物特別処分令に依る森林の縁故者及木材業者の資格

今月のエントリーで、唯一日清戦争関連ではない話。
朝鮮国有森林未墾地及森林産物特別処分令」中の、「縁故者」及び「木材業者」についての規定。
国有森林を「無料」で借りる事のできる対象者は、明確に寺の所持であることが分かる寺と、入会慣行がある者と、森林法に基づく地籍届を行わなかった所有者と、森林法施行前に適法に占有した森林山野の所有者。
ちゃんと法的フォローも入ってるわけで。( ´H`)y-~~


日清戦争開戦まで(二十一)

高島留学生による全羅道近辺の状況報告が主。
いよいよ、招討使や巡辺使の軍も撤収するお話に。
つうか、やっぱり鎮定されたのに居座る清国の方が、名分が無い気がしますがねぇ。(笑)


日清戦争開戦まで(二十二)

宮中からの情報とされる報告が、信憑性に薄いと言われるだけあってそれなりに面白い。(笑)
要するに、今日我国の禍害消滅せしは専ぱら日本兵入城の力に由れるなり。」がイヤらしい部分。
つうか、量の割にかなり内容は薄い。

日清戦争開戦まで(二十三)

袁世凱と閔泳駿の関係が切れ、且つ閔泳駿がヒッキーになっちゃった話が秀逸。(笑)
この後の史料においても度々出てくる事になります。
そして、見事に掌を返す様がまた素敵。(笑)


日清戦争開戦まで(二十四)

袁世凱フィルター発動。(笑)
「その時日本は韓国を併呑する陰謀を敢行できないのは、みんな知ってる事だ」って、重要な部分を抜かす素敵さ。
同じ電報で、「日本に撤兵を迫るのではなく、韓国に匪賊を剿滅しろと言え」という話は興味深いです。
まぁ、その意図までは推測しきれませんが。


日清戦争開戦まで(二十五)

大鳥のツッコミに対する、朝鮮の回答になってない回答。(笑)
困るといつもコレだもんなぁ。
一方、日本は正式に京城に向けて2,000人増派する事に決定。


日清戦争開戦まで(二十六)

電信の不通によって錯綜する情報。
文書の着日の前後によって、話が繋がってない部分が出てきてます。


日清戦争開戦まで(二十七)

この回のエントリーは、混成旅団報告から。
これまでは外交文書を中心として見てきましたが、兵力を京城に集中させる話が出てきましたので、そろそろ混成旅団の動きも取り上げなければ、と。
まぁ、この時点ではまだ大したことの無い内容。


日清戦争開戦まで(二十八)

この回でも袁世凱と閔泳駿の決裂の話が見られます。
また、仁川からは続々清国人が帰国。
それに伴って、仁川港中立問題が起き始める形。


日清戦争開戦まで(二十九)

日本軍の移動。
ロシア臨時代理公使の撤兵勧告。
イギリスの動き等、徐々に逼迫していく情勢ですが、それだけに笑い所が無いのが難点。
いや、お前は何を求めてるんだとつっこまれても困るんですが。(笑)


ってことで、もっと面白い話が多かったと思っていたら、割とそうでもなく、真面目な話が続いてた月でしたねぇ・・・。
ツマンネ。(笑)